STP と RSTP
STP と RSTP
STP と RSTP の違い
- STP では BPDU の保持時間(最大エージ 20 秒)の経過後、状態遷移があり、Listening と Learning で 15 秒の転送遅延が有るので最小で 50 秒間の状態遷移時間を経てフォワーディング状態になる
- RSTP では事前に代替ポートとバックアップポートが選出されているため、ルートポートがダウンしても数秒で収束する。もしもルートポートで障害が起きた場合即座に代替ポートがフォワーディング状態になる。
状態遷移
flowchart TD
subgraph RSTP
b1[Disable]----->b2[Discarding]-->b3[Learning]-->b4[Forwarding]
end
subgraph STP
a1[Disable]-->a2[Blocking]-->a3[Listening]-->|15秒|a4[Learning]-->|15秒|a5[Forwarding]
end
ポートの状態について
- STP
- Disabled・・・管理コマンドで無効化されている状態
- Blocking・・・デバイスが初めて接続した時 Blocking になる
- Listhning・・・BPDU を受信し、また受信を待機している状態
- Learning・・・自分よりも優先度が高い BPDU を受信した場合、自分の BPDU の送信を止め、優先度が高い BPDU を転送する。
- Forwarding・・・トラフィックを転送している状態
- RSTP
- Disabled・・・管理コマンドで無効化されている状態
- Discarding・・・デバイスが接続された時に Discarding になる
- Learning・・・優先度が高い BPDU を受信したため、BPDU の送信を止め、優先度が高い BPDU を転送している状態
- Forwarding ・・・トラフィックを転送できる状態
ポートの役割
- STP
- ルートポート(Root)・・・ルートブリッジ以外のスイッチで、ルートスイッチまでの経路コストが最も低いポートが Root になる。ルートブリッジにデータを転送する。
- 指定ポート(Designated)・・・ルートブリッジに最も近いポートが Designated になる。ルートブリッジ側のポートは全て Designated になる。
- 非指定ポート(Blocked)・・・Root にも Desginated にも選ばれなかったポート
- RSTP
- ルートポート(Root)・・・ルートブリッジ以外のスイッチ上のポートで、ルートブリッジまでの経路コストが最も低いポート。ルートブリッジへデータを転送します。
- 指定ポート(Designated)・・・ルートブリッジに最も近いポートが Designated になる。ルートブリッジ側のポートは全て Designated になる。
- 代替ポート(Alternate)・・・他のスイッチからの BPDU を受け入れるが、Discarding になるポート。ルートポートのバックアップ用のポート。STP で言うところの非指定ポートがあたる。
- バックアップポート(Backup) - 自身のスイッチから BPDU を受信するが、ブロックになるポート。ハブを使った場合に発生する。代替ポートのバックアップになる。複数の非指定ポートの中で送信元ポート ID が小さいポートが DP になる。